2016年9月4日日曜日

PENTAX-M 1:1.7 50mm クモリ(バルサム切れ)の修理

PENTAX-M 1:1.7 50mmは2個持っているが、ひとつがレンズにクモリのあるレンズ。
ジャンク品で暇な時に、貼り合わせレンズの剥離と接着テスト用に買っておいたもの。

昨日今日と時間があるのでやってみることに。
レンズの剥離については、こちらを参考にさせて貰った。
http://home.a00.itscom.net/shisan12/bunkai21.htm

対象物
前から


後ろから見るとクモリが周辺にあるのがはっきり分かる。
レンズのクモリは、貼り合わせの接着剤(バルサム)が熱影響で変質するらしい。
例えば、夏場に車の中にレンズを放置して異常に温度が上がってしまった とか…

後玉から分解。こちらはクモリがないようである。

中玉がクモっている

中玉のユニットを取り出す

やはりここの部分ですね。

はて…
ここからどうやれば分解できるの?

黒いツヤのあるリングがネジになっていて、これを左に回すとクモッたレンズが取り出せた。
回りにくい場合は、お湯につけてから回すと外れる。

で、冷凍庫へ半日

夕方、冷凍庫から取り出して沸騰させたお湯をボールに入れて、その中にチヤポッと入れて観察。

割れなかった…^^
モノによるとレンズが割れるらしい。
先人のテストでは、Pentaxのレンズは、冷凍・沸騰法でやっても割れないらしい。
経過観察。
周辺の色が変わって、真ん中辺りも虹色に。

取り出してみると、周辺部は少し剥離したようであるがレンズ剥離できない。

もう一度冷凍庫に入れて、やり方の復習。
ふーむ、そうか。冷凍庫から取り出して、熱湯に入れた後、電子レンジで2分程度沸騰状態を保つと良いらしい。その後、レンジから取り出して水を足して触れる温度にしてから、お湯の中で貼り合わせ部をずらすようにすると良いのね。

夜、再び冷凍庫から取り出して、茶わんに入れた熱湯の中へ。
その後、そのままレンジに入れて2分間。
最初の1分間は沸騰していなかったようなので、+1分 レンジ加熱。

火傷しないよう、茶わんの淵を布巾で持ってシンクへ。
水を足して湯の温度を下げる。

で、合わせ部をずらすように動かすと… 外れました!
表面は、接着剤のカスが残っているので凹凸が残っている。

こんな状態です。

レンズ周辺に巻いてあった、黒いビニル系のものはぼろぼろに

表面に残った接着剤
これを、爪とアルコールで綺麗に落とす。

レンズ清掃後

仮に合わせてみる

良さそうかな…

接着剤は、紫外線硬化のものが良いらしいが、以前に買っておいた2液性のガラス接着剤を使用してみることにする。

で、夜寝る前に接着して放置。
なんでも40分はおいておく必要があるらしい。

次の日、朝起きてから、はみ出した接着剤の清掃をする。
良い感じ…^^
レンズ周辺部に巻いてあった黒いビニル系のものはぼろぼろになってしまったので、周辺の黒染めは、取り敢えず黒マジックで代用。

中玉ユニット部に嵌め込んで

カバーのネジを締める。

レンズクリーニングペーパーで最終清掃をして確認。
ちょっと中にホコリが残ってしまったかも

レンズ本体に嵌め込んで終了

クモリもなく


良い感じですかね^^

 左側が修理品、右側がもともとクモリのない方のレンズ。

しばらく使ってみましょうか…^^

クモリのあるレンズがあともう1本、L39のフォクトレンダーのがある。
後の経過をみてから考えよう。

修理後のレンズで早速試写を。
Pentax K10D+修理品
窓辺の猫を…^^ (逆光とか条件悪い方がいいのかもしれないが)

少し涼しくなったらくっついて寝ている^^



空を少し入れて

気付いた? ^^


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